「米国式投資の技法」から学んだプロ投資家の考え方


MarketHack流 世界一わかりやすい米国式投資の技法

【本の概要】

有名な投資ブログ「Market Hack」の管理人が書いた投資本です。「米国式投資」というタイトルですが、米国株を投資対象としているわけではなく、国内外全ての株式投資に役立つ投資法です。

長期投資の基本的な考え方、デイトレードの戦略について学ぶことができます。

書かれている内容は特別なものではなく、プロの投資家にとっては当たり前のように意識されているものが多いです。しかし、この「当たり前のこと」を知らなかったために、大損をしてしまった個人投資家も多いと思います。

株式投資の基本的な考え方、大損をしないためのポートフォリオ構築を基礎から学べます。

Amazonの内容紹介

徹底的にロジカルな投資手法に学べ!成功する投資を行うため投資家が守るべき「鉄の掟」、ポスト団塊ジュニア層が投資を始める際、心にとめておくべきこと(NISA攻略法)、デイトレーダーになりたい人はどうやって始めればよいか、長期投資のコツ(ウィリアム・オニールの投資法、ETFの活用法など)、2014年の投資機会、などについて説明。

【サマリー】

 Market Hack流投資術10ヶ条
投資家としてのレベルを上げるために意識すべき10ヶ条があります。それが「Market Hack流投資術10ヶ条」です。この10項目をちゃんと意識して投資をすれば、少なくとも投資で大失敗をするということはなくなります。

  • ①営業キャッシュフローのよい会社を買え
  • ②保有銘柄の四半期決算のチェックを怠るな
  • ③業績・株価の動きが荒々しい銘柄と、おとなしい銘柄をうまく使い分けろ
  • ④分散投資を心がけろ
  • ⑤投資スタイルをきちんと使い分けろ
  • ⑥長期投資と短期投資のルールを守れ
  • ⑦マクロ経済が分かれば、投資家としての洗練度が格段に上がる
  • ⑧市場のセンチメントを軽視する奴は儲けの効率が悪い
  • ⑨安全の糊代(のりしろ)をもて
  • ⑩謙虚であれ(投資の勉強に終わりはない)

 ①営業キャッシュフローのよい会社を買え
  • 営業キャッシュフローは、毎年着実に増えていることが望ましい
  • 営業キャッシュフローは、その年の純利系の数字よりも必ず大きくなければいけない。もしそうでない場合は、粉飾リスクあり
  • 営業キャッシュフロー・マージンが15~35%ある会社を狙え

 ②保有銘柄の四半期決算のチェックを怠るな
  • 決算発表の前にコンセンサスEPS予想とコンセンサス売上高予想をあらかじめ調べておく
  • よい決算とは?
    ・EPSがコンセンサスを上回る
    ・売上高がコンセンサスを上回る
    ・ガイダンスがコンセンサスを上回る
  • 上場間もなく決算を2回連続でしくじった会社の株は売れ

 ④分散投資を心がけろ
  • 銘柄分散によるリスク軽減効果は、銘柄数が少ない時ほど大きい。しかし銘柄を追加すればするほど、その効果は薄まる。20銘柄を超えた時点で、それ以上分散することの効用は、手間より小さくなってしまう
  • 景気や金利環境の全ての局面に対応できる分散とは、セクターに偏りがないポートフォリオである


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 ⑤投資スタイルをきちんと使い分けろ
  • 皆が売っている時に、皆が嫌う会社を買うのだから、バリュー投資家は強い信念がなければいけない
  • バリュー投資でいうよい会社とは?→ライバルの参入を撃退する強い武器を持っていること!
    (1)事業規模がバカでかい
    (2)市場占有率が圧倒的である
    (3)構造的競争優位(多くの場合低コストになる特別な秘密を持っている)
    (4)太刀打ちできない無形資産(ブランド)
    (5)ネットワーク効果
    (6)ユーザーや顧客にとって乗り換えコストが大きすぎる

【本の感想】

この本が出版されたのが2013年11月だったので、「2014年の投資機会」という章が最後にあります。2013年末の時点で広瀬氏が2014年のマクロ環境をどのように見ていたか解説しています。

前半はMarket Hack流投資術や長期投資とデイトレードのコツが紹介されており、投資の普遍的な考え方が書かれているので、今読んでも役に立ちます。残念ながら後半の「2014年の投資機会」は時事的な内容なので、現在はあまり参考になりません。

しかし、2013年末時点での広瀬氏の2014年の予想と、実際に2014年に起きた出来事を比較すると、広瀬氏の先見性に感心させられます。

広瀬氏は2014年の投資テーマとして、「成長の担い手が新興国から先進国へ変わる」と予想しています。信用サイクルの観点から各国がどの立ち位置にいるのかを判断し、新興国の成長が鈍化し、かわりに先進国の経済が復活すると書かれていました。

実際に2014年の世界経済を振り返ると、中国やASEANの成長率は鈍化し、ブラジルやロシアの経済は資源価格が下落した影響もあってひどい状況が続いていました。一方で米国では景気の回復傾向が続き、米国の強い経済が世界経済を牽引しました。

地域別では当たり外れがあり、例えばインドは不確実性が高く投資家が資金を引き揚げると予想していましたが、十剤には政権交代をきっかけに、株価は年末にかけて大幅に上昇しました(原油価格が大幅に下がった恩恵もあります)。欧州経済も復活を予想していましたが、実際には景気は低迷し、2015年1月に欧州中央銀行(ECB)は初めての量的金融緩和を決定しました。

インドと欧州の予想は外していますが、他の多くの地域の予想は当たっています。なにより「強い先進国と弱い新興国」という大きなテーマはまさしくドンピシャの予想だったと思います。

広瀬氏のブログでは米国の会社の決算報告や、広瀬氏の現在のビューが定期的に更新されています。私が定期的にチェックしているブログの1つです。

Market Hack

【「MarketHack流 世界一わかりやすい米国式投資の技法」のリンクと目次】


MarketHack流 世界一わかりやすい米国式投資の技法

目次

Chapter 1:Market Hack流投資術
Chapter 2:ポスト団塊ジュニア世代のネストエッグ戦略
Chapter 3:デイトレーダーへの道
Chapter 4:長期投資のコツ
Chapter 5:2014年の投資機会

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