1~2年程度の中長期の株式投資で勝つためのアイデアを箇条書きします。
アイデアベースでひたすら書いていくので、思いついたらその都度更新します。
市場は非効率的であり、そこに儲けのチャンスがある
市場は非効率的で、株価はたまに間違える
市場が完全に効率的だと、インサイダー情報も含めてすべての情報が株価に織り込まれていることになります。つまり、株価は常に正しく、銘柄選定によって市場平均に勝つ投資はできないということです。
市場が非効率的というのは、株価にはすべてが織り込まれているわけではないということです。実際のマーケットは完全に効率的な市場ではなく、ミスプライスが生じる非効率な市場だと考えています。
- 市場が非効率的だからこそ、「割安・割高な株(ミスプライス)」が存在する
- 市場はニュースに対して過剰反応するため、ミスプライスが生じる
- 企業の財務データや将来性を分析することで市場のミスプライスを発見し、投資する
これが長期投資における基本的な考え方だと思います。
株価には何が織り込まれているのか?
株価に織り込まれているのは、企業の将来に対する市場の期待値です。過去に起きた事象はほとんど全て株価に織り込まれているでしょう。将来のことについては、市場の期待値が株価に織り込まれていると考えています。
例えば、企業がある投資プロジェクトに投資をします(借金はなしと仮定)。
そのプロジェクトが生み出すキャッシュフローの現在価値の合計が、計画では1億円だとします。市場が成功確率を60%と期待するなら、1億円×60%=6千万円が時価総額に織り込まれます。100%の確率で2億円のキャッシュフローが生み出されると期待するならば、時価総額は2億円増えることになります。
株価に何が織り込まれているかを考えると、そこに儲けのチャンスがある
過去のニュースフローと株価のトレンドを追いかけると、何が株価に織り込まれていて、何が織り込まれていないかがなんとなく分かってきます。
セルサイドアナリストの話をたくさん聞けると、これがより明確になります。
そして、市場の期待値がどこにあるのか、それに対する自分の意見を考えます。実際には起きる確率が低いにもかかわらず株価に織り込まれていたり、逆に高い確率で起こるだろうことが株価に織り込まれていないと、そこに儲けのチャンスが生まれます。
とあるヘッジファンドマネージャーの株式投資の手法
私の知り合いのヘッジファンドマネージャー(推定年収数億円後半)は、証券会社のアナリストからの情報を徹底的に集めています。
毎日のようにたくさんのアナリストと話をすることで、株価に織り込まれていること、織り込まれていないことを判断しているのだと思います。
過度な期待値や不安が株価に織り込まれていたり、まだ織り込まれていない新しい材料を発見した時にその人は投資をします。
数百億円の資産を運用していますが、この手法で彼は毎年コンスタントに10%以上のリターンをだし、数億円の報酬を受け取っています。
暴落した銘柄の理由を深堀りする癖をつける
株価が暴落した銘柄は、儲けのチャンスです。暴落した理由を深堀りし、悪材料が完全に出尽くしたと思ったタイミングで投資をします。
ここでの注意点は、下がっているところを拾いに行くと怪我をすることです。「落ちてくるナイフをつかむな」という株式投資の格言があります。今まさに下がっている銘柄を拾いに行くと、その後の株価反転によりリターンよりも、更に悪材料が出て株価が下がり続けるリスクの方が大きいです。
完全に悪材料が出尽くしたというタイミングで、上がりつつあるところを拾いに行きます。本業のビジネスとは関係のない理由で株価が下がっている時こそ、この戦略はうまくいきます。
株価を決める絶対的な公式
理論PERと理論PBR
詳細な説明は省きますが、理論的にPERとPBRは以下の式で表すことができます。
PBR=ROE÷株主資本コスト
これらを理論PERと理論PBRと呼びます。
株主資本コストとは、一言でいうならば「投資家の期待利回り」を表します。
株価=EPS×PER=EPS÷株主資本コスト
株価が上昇するためには、
(1)企業のEPSが市場の期待以上に増加する
(2)株主資本コストが低下する(PERの上昇)
のどちらかが必要になります。
EPSの市場予想が低く、期待値を上回って成長することを自分が予想するなら、「買い」です。
株主資本コストは、金利が上昇する、利益のボラティリティが上昇する、財務体質が悪化する、等した場合に上昇する傾向があります。これらの場合、「株主資本コストの上昇→PERの低下→株価下落」を招きます。
株価=BPS×PBR=BPS×ROE÷株主資本コスト
上記の式との違いはROEです。
BPSは毎年の利益の積み上がりなので、EPSと一緒に考えることができます。
ROEは次の3つの要素に分解されます。
(2)総資産回転率
(3)財務レバレッジ
これら3つが市場の想定を上回って改善する見込みがある企業は、「買い」です。
また、この式から分かるようにPBRはROEの関数なので、企業間で比較するときは必ずROEとセットで見ます。
良い会社を安く買う
投資すべき「良い会社」の定義とは?
良い会社かどうかは、毎四半期の決算で確認することができます。
決算で発表された数字のうち、
・売上高
・EPS
・会社の業績見通し
の3つが市場の期待値を毎回上回る企業が投資すべき「良い会社」です。
どんな会社が「良い会社」なのか?
ぱっと思いついた「良い会社」になりうる企業を箇条書きします。
- 成長市場でシェアを拡大できる競争優位性や戦略を持っている
- 経営陣の質が高い
質が高い経営陣とは「業界の長期トレンド、企業の立ち位置(強みと弱み)、今後の改善点と進むべき方向性」を理解しており、「利益拡大とROE向上」に真剣に取り組んでいること - 他社に浸食されない「圧倒的な競争優位性」を持っている
圧倒的な競争優位性とは「ブランド力、ネットワーク効果、顧客の囲い込み、コスト競争力と大量生産能力」など - コンプライアンスがしっかりしている
「良い会社」の株価が大きく落ちた時を狙う
リーマンショックのように市場全体が急落した時など、その企業のファンダメンタルとは異なる理由や、一時的な損失などによって株価が大きく落ちた時が狙い目です。
高い成長が見込める良い会社が、一時的な理由で評価が下がった時に買い、逆に評価が高くなりすぎた時に売ることが重要だと思っています。
いかにマーケットを出し抜くか
その他大勢と同じ考え方をしていると負ける
市場で既に期待されていることは、基本的に全て株価に織り込まれています。
つまり、その他大勢の人と同じ考え方をしていると、あなたの投資行動は後追いになり、高値つかみをしてしまいす。
皆が買っている人気銘柄は、悪材料が出ると大きく下がりやすいです(人気銘柄≠良い会社)。
逆に誰も買っていないような不人気銘柄がふとしたきっかけで再評価されて、株価が2倍3倍になるケースを多く見てきました。
アナリストが見ていない小型株にチャンスあり
市場の期待値が株価に織り込まれるスピードは「大型株>小型株」です。
大型株の方が見ている投資家が多いので、ニュースが株価に織り込まれるスピードも速いです。
一方で小型株だと、割安に放置されている企業が多いです。
小型株の中からちゃんと利益が出ているにもかかわらずバリュエーションが安い企業をスクリーニングするのも1つの手です。
五年後の会社の姿と今の株価にはギャップがある
かのウォーレンバフェットの有名な言葉に、
「市場は短期では効率的かもしれないが、長期では非効率だ」
というものがあります。
市場に出たニュースはすぐに株価に織り込まれますが、3~5年後の企業の姿を正確に株価が織り込むことはありません。
5年後の市場環境や企業の姿を正確にイメージすることができれば、今の株価とのギャップを見つけることができます。
とりあえず以上です。
思いついたらその都度更新します。