2019年4月2日、ビットコイン価格が46万円から58万円以上まで急騰しました(ビットフライヤーFXの価格)。仮想通貨界隈の有識者の方々が今回の価格急騰の背景についてツイートしているので、その内容をまとめてみました。
皆さんのツイートを振り返ってみると、金利や需給を分析している人たちは皆もともと上目線を持っていて、今回は上がるべくして上がったんだなという印象です。
個人的な今回の一番の学びは「NISHIさんのスイングポジションには逆らってはいけない」ってことですね。
室伏広治さん(@murofushifx)のツイート
送金詰まりは大きく動く前兆
ここまで送金活発で詰まるのはバブル前、バブル時、暴落前後フシ。大きく動く前兆ではあるということフシ。 pic.twitter.com/FIOayK4WXH
— 室伏広治 (@murofushifx) 2019年3月30日
現物需給の逼迫→現物売りによる無理下げができない状況
BTCの現物が枯渇しているというのを考えると現物売りの無理下げができないフシ、メイカー分散用アドレスから各取引所のアルトに仕掛けが入ってるのも納得フシ
ドミナンスから恐らく仕掛けが入ってるのはメジャーアルトだとライトコインだけ他のアルトと違うフシ
再度LTCが先行する可能性が高そうフシ pic.twitter.com/5hvI6vRBUj— 室伏広治 (@murofushifx) 2019年4月1日
3月の初めにLTCの出来高が上がっていた
3月の初め他のアルトに比べて出来高が大きく変化したフシ。上からLTC、ETH、XRP、EOS。
この時EOSも同じように出来高が大きく上がったフシ。 pic.twitter.com/2M7THJdFi3— 室伏広治 (@murofushifx) 2019年4月1日
実際、LTCにはロングが積まれていた
怪しいと思ってfinexのLTCのLSポジ見たらやはりロングがかなり積まれ始めてたフシ。ショートは激減。左L右S
EOSと同様に再度LTC注視するフシ。 pic.twitter.com/QFhvT5B8p0— 室伏広治 (@murofushifx) 2019年4月1日
仮想NISHIさん(@Nishi8maru)のツイート
「BTC担保差入型高利回り商品の担保需要急増」による現物需給の逼迫
今日の相場(私の視点)
世界主要国の金利が低下
↓
BlockFi等、BTC担保差入型高利回り商品の担保需要急増
『 BTCの現物が枯渇 』
↓
担保差入れ時に先物ショートヘッジで両建
↓
先物売りが溜まりすぎてバックワーデーションに(MEXはロング有利に)
↓
大口が仕掛けてショートカバー https://t.co/9I7us2XQLV— 仮想NISHI (@Nishi8maru) 2019年4月2日
BlockFiの補足説明については、以下のToru Sasakiさん(@CocostaGeekend)のブログ記事がわかりやすいです。
現物枯渇によるバックワーデーション(逆ザヤ)
skewの分析によると、
やはり証拠金(預け)需要により現物が枯渇気味、バックワーデーション(逆鞘)になってるらしい https://t.co/QXfsr5ojMA— 仮想NISHI (@Nishi8maru) 2019年4月2日
バックワーデーションとは?(はてなダイアリーより)
バックワーデーションとは、商品市場において、決済期日が長い(期先)よりも、決済期日が短い(期近)価格の方が高い状態のこと。 限月間での「逆鞘」ともいう。 金利コスト、保管コストがコンビニエンス・イールドを下回り、現物を保有するメリットが高い場合にバックワーデーションとなる。
NISHIさんのスイングポジションに逆らってはいけない
総括
今日の昼間の取れた値幅はすごかったw 10万幅のロングショートすべてあたったw夜はETH損切りで痛恨のミスもしたけど、最後のBTCショートの幅は1.3万幅ですべて良し
あとシンプソンズ乗りは12月から全勝を続けてる、イチロー並に行きたい(嘘) https://t.co/1V4O82HcNn
— 仮想NISHI (@Nishi8maru) 2019年4月2日
越前さん(@taraba777)のツイート
逆ザヤに売りなし
アルト先物はコンタンゴ(順ザヤ)
BTC先物はバックワーデーション(逆ザヤ)逆ザヤは現物がひっ迫してると出やすい現象
原油が上昇してた2017年はOPEC減産でバックワーデーションでてたのよね今はBTC現物が不足、アルトは供給十分っぽい
相場格言『逆ザヤに売りなし』
— 越前 🐕三 《 》 (@taraba777) 2019年4月1日
現物需給無視したデリバティブのショートが爆発
今回の分析
青で囲んだところが前回の上げで赤が今回
青の部分では上げた後先物乖離がちゃんと逆転してるのが分かる今回のジワ上げでは乖離が縮むどころか広がっていってるのがわかります👀
現物の需給無視してデリバティブ市場だけで売りまくるとこうなるで、今日耐えきれずに噴き上げw pic.twitter.com/zWQ4QVUBC0
— 越前 🐕三 《 》 (@taraba777) 2019年4月2日
とんきつさん(@enw96321)のツイート
BitMEXの暴利による買い戻し需要
5:00の時点でXBT13:00の-金利が0.1%の暴利確定した訳でして…
そんな中で売りを維持するのは相当にきつい。
よってXBTには買い戻しの気配が見えてくる。そして昨日+金利を盾に単独で必要以上に売られまくって、今は金利が落ち着いたETHが反発するのも必然。
こういうのが金利を元にした戦略かな🙃— とんきつ (@enw96321) 2019年4月1日
上昇チャネルの継続
5:00の時点でXBT13:00の-金利が0.1%の暴利確定した訳でして…
そんな中で売りを維持するのは相当にきつい。
よってXBTには買い戻しの気配が見えてくる。そして昨日+金利を盾に単独で必要以上に売られまくって、今は金利が落ち着いたETHが反発するのも必然。
こういうのが金利を元にした戦略かな🙃— とんきつ (@enw96321) 2019年4月1日
短期売目線の人達が多かった
5:00の時点でXBT13:00の-金利が0.1%の暴利確定した訳でして…
そんな中で売りを維持するのは相当にきつい。
よってXBTには買い戻しの気配が見えてくる。そして昨日+金利を盾に単独で必要以上に売られまくって、今は金利が落ち着いたETHが反発するのも必然。
こういうのが金利を元にした戦略かな🙃— とんきつ (@enw96321) 2019年4月1日
改めて今回のビットコイン価格の急騰を振り返る
こうして皆さんのツイートを読んでみると、「現物の需給逼迫」、「デリバティブ市場の無理矢理な売り」、「BitMEXの金利」あたりがキーワードになっているようです。
これらをもとに実際にチャートを振り返ってみました。
表示しているインジは上から順番に、
- Bitfinexのロング・ショートの推移(緑がロングでオレンジがショート)
- BitflyerFXの現物価格に対する乖離率
- Tainokoさんの乖離フライヤー
- BitMEXのリアルタイム資金調達率
の4つです。
こうして見ると、ビットコイン価格は4月に入ってから緩やかに上昇していた一方で、Bitfinexのショートポジションはずっと増加傾向にあり、各取引所のFX価格は現物価格に対してマイナス乖離が拡大していました。
BitMEXでもリアルタイム資金調達率のマイナスが拡大しており、ロングが金利をたくさん受け取れる状況になっていました(つまりそれだけBitMEXでショートしている人が多かったということ)。
現物需給が逼迫している中でヘッジ需要や短期下目線の増加によりFXのショートが膨らみ、そこを大口に狙われて大量のショート損切りが生まれた、というのが今回の急騰の背景にあるようです。
価格急騰後の立ち回りについて
ちなみに、こちらは価格急騰後の3分足です。
価格急騰後はイナゴロングが増加し、BitflyerFXの価格乖離率は1%以上が定着、BitMEXの資金調達率はショート優勢(ロングが多くなってショートが金利もらえる状況)になっていました。
今度は買いが極端に多くなっていると思ったので20時ごろからショートして、23時過ぎの価格急落はいい感じに取れました。
ここは市場の需給の偏り(特に養分ポジション)を見て、うまく立ち回れたんじゃないかと自画自賛でした。
今回はかなり値段が動いたので、改めてその背景を振り返ってみました。
それにしても、Twitterって素晴らしいですね。
いろんなところでとても深い議論、分析、考察が行われていて、とても勉強になります。
ビットコインをトレードしていたまだフォローしていないという人はほとんどいないとは思いますが、当記事でツイートを引用させてもらった4人はフォロー必須だと思います。