株式投資

アナリストレポートが無料で読める証券会社の一覧

2019/07/25

当記事では無料でアナリストレポートが読める証券会社の一覧をまとめます。

証券会社のアナリストたちは膨大な時間を費やして企業のことを調べています。

正直、アナリストの目標株価やレーティング(売買推奨)を鵜呑みにするのはとても危険ですが、たくさんの企業に取材して集められた彼らの情報は、投資をする上でとても役に立ちます。

しかもすべて無料で読めるので、いくつかは登録しておくことをオススメします。

それでは、アナリストのクオリティが高い個人的なおすすめ順で紹介していきます。

マネックス証券:JPモルガン証券のレポートが読める

一番オススメなのは、JPモルガン証券のアナリストレポートが読めるマネックス証券です。

今日紹介するサイトの中で唯一、外資系証券のアナリストレポートが読めます。

JPモルガン証券のアナリストレポート

JPモルガン証券のアナリストレポート例


 

JPモルガン以外にも、独立系リサーチ会社であるTIWのレポート、中小型株のアナリストレポート、運用会社が出している市場見通しのレポート、みずほ証券の経済見通しのレポートまで読むことができます。

特に中小型株は大手証券会社でもカバーしているアナリストが少ないので、マネックス証券で読めるアナリストレポートは重宝しそうです。以下はマネックス証券で読めるアナリストレポートのメニューです。

マネックス証券のアナリストレポート

マネックス証券ではアナリストレポートに加えて、コンセンサスが株価の変化が分かるグラフも見ることができます。コンセンサスとはアナリストが予想してる利益の平均値のことで、市場がその会社に期待してる利益水準を表します。

マネックス証券で見れる株価とコンセンサス

上のグラフはトヨタの株価とコンセンサスの推移ですが、2019年に入ってからコンセンサスが切り下がっているのが分かります。これはトヨタに対する市場の期待値がだんだんと下がっていることを意味します。

また、以下のようにアナリストのレーティング(株価に対して強気か弱気かの投資判断)の分布も見ることができます。

その会社のレポートを書いている証券会社のアナリストのうち、何人が強気で、何人が弱気なのかが分かります。上の分布では、強気とやや強気が合わせて12人もいるのに対して、弱気な投資判断をしている人が1人もいません。

私はこのデータはよく見ていまして、強気なアナリストが多いほど株価には好材料が織り込み済みだなと考えて、投資を控えたりします。逆に弱気なアナリストが多いと、なにか投資チャンスはないかとその会社を詳しく調べます。

マネックス証券はこの他にも企業分析のツールがとても豊富なので、ファンダメンタル分析をする投資家には必須の証券会社だと思います。


 

マネックス証券はアナリストレポート以外にも、企業分析ツールが豊富にあります。マネックス証券で使えるツールについて解説しているので、こちらの記事も参考にどうぞ。

参考記事


 

みずほ証券:遺伝的アルゴリズム診断が面白い

続いてオススメなのがみずほ証券です。

みずほ証券はここ数年アナリストの採用にかなり力を入れておりまして、外資系証券出身の優秀なアナリストがたくさんいます。2019年の日経ヴェリタスのアナリストランキングでは、会社別の総合ランキングでみずほ証券は第2位でした。

みずほ証券ならではのサービスで面白いのが、「遺伝的アルゴリズム診断」という売買サインツールです。

過去の株価推移から最適と思われるテクニカル指標の組み合わせ条件をシミュレーションし、売買タイミングをチャート上に表示してくれます。そのサインに基づいてトレードした場合どれぐらいの損益が出たのかもシミュレーションしてくれるので、うまくいけばお宝売買サインが見つかるかもしれません。

大和証券:日経テレコンを無料で使える

日経ヴェリタスの2019年アナリストランキングの会社別総合順位で、みずほ証券を抑えて第1位となったのが大和証券でした。

大和証券は社内で若手を育成する仕組みが整っているので、基礎がしっかりしたアナリストが多い印象があります。ただ一方で、平均的に良いアナリストが多いけど飛び抜けてすごいアナリストは少ないというイメージもあり、今回はみずほ証券に次いで3番目にオススメな証券会社としました。

大和証券に口座を持っていると便利なのは、日経テレコンを無料で使えるところです。

日経テレコンでは、普通だとお金を払わないと読めない日経新聞や日経産業新聞の記事を無料で読むことができます。

SMBC日興証券:会社の成績表QUICKスコアが見れる

みずほ証券に次いでこれまでアナリストの採用に積極的だったのがSMBC日興証券です。なので日系証券会社の中でもみずほ証券とSMBC日興証券は給料が高いと言われています(転職して入った場合)。

個別銘柄のアナリストはみずほ証券の方が優秀な方が多いイメージがありますが、SMBC日興証券はエコノミストとストラテジストが優秀で、いつも参考にさせてもらっています。

SMBC日興証券の口座で特徴的なのはQUICKスコアという会社の成績表が見れることですね。

QUICKが持っている豊富なデータをもとに収益性や成長性などの財務指標をもとに会社をスコアリングしてくれているので、会社の特徴が一目で分かります。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券:景気循環を使った長期景気予測に注目

続いては三菱UFJモルガン・スタンレー証券です。「モルガン・スタンレー」という名前がついているので紛らわしいですが、前身は三菱UFJ証券なので日系の証券会社です。外資系のモルガン・スタンレーMUFG証券とは別の会社になります。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券には有名な元トップアナリストがクオリティコントロールをしていて、特許の分析や特定のテーマを深堀りしたレポートなど、差別化したアナリストレポートに力を入れています。

個人的に三菱のレポートでオススメしているのは景気循環研究所の嶋中さんのマクロレポートです。

景気循環研究所の嶋中さん

嶋中さんは長期の景気循環をしっかりと分析している数少ないアナリストで、設備投資や在庫の循環を使って長期の景気予測をしています。以下のように2025年までの景気サイクルを予想した本も出しています。

本書は、2011年を大底に第3の超景気が始まり、第1回の景気のピークが2017,18年に到来し、いったん21、22年には厳しい景気後退期に見舞われるが、24~25年には再び第2回の好景気がやってくると予測する待望の経済予測本。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券は個別企業のアナリストであまり参考にしている人がいないのでオススメ順位は低いですが、嶋中さんのレポートが無料で読めるので口座開設をする価値はあると思います。

いちよし証券:中小型銘柄のカバー数は随一

いちよし証券に口座開設をしていちよしメンバーズクラブに登録をすると、いちよし経済研究所のアナリストレポートを読むことができます。

いちよし証券の一番の特徴は中小型企業に特化していることです。いちよし証券しかカバーしていない銘柄も多いので、中小型株をメインに投資している方にとってはオススメの証券会社となります。

野村證券:個別銘柄のレポートは読めないかも?

野村證券に口座開設すると閲覧できるレポートの種類は以下のページにまとめられています。

野村證券のオススメ順位が低いのは、上のページの中に個別銘柄のレポートが含まれていないからです。私は野村證券の口座を持っていないので、もしかしたら口座開設をしたら見れるのかもしれませんが、現時点では未確認です。

SBI証券:最近日本株に力を入れ始めた

私はまったく使っていないのでオススメ順位は最後になりますが、ここ最近アナリストの採用に力を入れているのがSBI証券です。日本株のビジネスを拡大しようとしており、今後もアナリストの数は増えるかもしれません。

個別銘柄のレポートは口座開設をしないと読めませんが、登録なしに読めるレポートもけっこう種類があります。

私はSBI証券に口座を持っているのでアナリストレポートはすべて読めるんですが、今まで紹介した証券会社と比べるとアナリストレポートの質はあまり高くない気がします。

以下のページからアナリストレポートにアクセスできるので、まずは登録しないで読んでみて、面白そうであれば口座開設してみてもいいかもしれません。

アナリストレポートが無料で読める証券会社のまとめ

以上がアナリストレポートを無料で読める証券会社のまとめでした。

当記事では口座開設をするとアナリストレポートが読めるようになる証券会社をまとめましたが、登録の必要もなく無料でアナリストレポートが読めるサイトもあります。

大型株のアナリストレポートは当記事で紹介してる証券会社がおすすめですが、中小型株や市場動向については、以下の記事で紹介してるアナリストレポートもおすすめです。

また、アナリストレポートの投資への活用方法についても近日中に別記事でまとめます。

記事を追加したらここにもリンクを掲載しますが、早く更新情報を知りたいという方は私のTwitterをフォローよろしくお願いします。

  • この記事を書いた人

上原@投資家

「株式投資で人生を豊かにする方法」をテーマに情報発信しています。機関投資家の視点で最新のマーケット情報&投資ノウハウをお届け。【経歴】外資系金融で日本株アナリスト→外資系ファンドのファンドマネージャー→ニート【現在の投資先】日本株、米国株、新興国株、エンジェル投資、国内不動産、海外不動産、仮想通貨、NFT。

-株式投資
-,